GA4基礎ガイド:Google Analytics 4の魅力と導入方法

斉藤 陽介

WEBデベロッパー 斉藤 陽介

2024年12月10日
ツールとリソース

サイト運営における分析ツールの重要性

現代のWebサイト運営では、アクセス解析ツールは欠かせない存在です。ブログやECサイト、企業のコーポレートサイトなど、どのようなサイトであれ「ユーザーが何を求めているのか」「どのページが人気なのか」を把握するにはアクセス解析が必要となります。データに基づいてサイトを改善していくことで、集客力の向上、ユーザー体験の最適化、成果(コンバージョン)の最大化を図ることが可能です。

Google Analyticsのバージョン移行、GA4の概要

Google Analytics (以下GA) は無料で使える代表的なアクセス解析ツールで、以前のバージョンであるUniversal Analytics (UA) からGoogle Analytics 4 (GA4) へと移行が進められています。UAが2023年7月1日をもってデータ収集を停止し始めたことにより、GA4への切り替えはサイト運営者にとって必須の対応事項になりました。

GA4は、デバイスやプラットフォームを跨いでユーザー行動を捉えられる、「イベント」中心の解析モデルが特徴です。ユーザーがサイト上でどのようなアクションを取ったかをより詳細に追うことができ、データドリブンな施策が可能となります。

データ分析の使用例とその重要性

  • コンバージョン率の改善
    どのページがユーザーに支持され、コンバージョン(問い合わせ、購入、会員登録など)に繋がっているかを分析することで、的確な改善ができます。
  • カスタマージャーニーの把握
    サイト訪問から離脱、再訪問やアプリでのアクセスなど、ユーザーがどのようにサイトやサービスを横断しているかを把握することで、複数チャネルをまたいだ施策が取りやすくなります。
  • ページ滞在時間や離脱率の分析
    どのコンテンツが刺さっているのか、どこでユーザーが離脱してしまうのかが見えてくるため、ページ内容の改善や導線整備に生かせます。

2. GA4とUA(Universal Analytics)の違い

GA4の特徴:イベント中心の解析

UAでは主にセッションとページビューを軸にした解析モデルが用いられていましたが、GA4はイベントドリブン(イベント中心)の解析を採用しています。つまり、ページビューだけでなく、クリックやスクロール、動画の再生、フォーム送信など、ユーザーがサイトやアプリ上で行う各種アクションを「イベント」として測定する仕組みです。

  • メリット: より詳細なユーザーアクティビティの分析が可能
  • : 動画の完了率を個別に計測、ボタンのクリック回数、スクロール率 など

クロスデバイス計測

GA4は、同じユーザーが複数のデバイスやプラットフォームを利用しても一貫して追跡しやすいように設計されています。たとえば、スマホで商品を閲覧し、後日PCから購入手続きをするようなケースもトラッキング可能です。
※Googleアカウントでログインしているユーザーのデータを統合する形でクロスデバイス計測を可能にしています

  • 顧客の行動を包括的に把握できるため、ユーザーの実態に即した施策立案ができます。

UAからGA4への移行が必要な理由

前述のように、UAはデータ収集を停止したため、今後はUAの管理画面で最新の解析データを得ることができません。サイト運営者としては、速やかにGA4を導入して、継続的にデータを蓄積していくことが重要です。

3. GA4のインターフェース

ユーザーインターフェースの概要

GA4の管理画面は、UAに比べるとレイアウトや用語が大幅に変わっています。最初は慣れないかもしれませんが、イベントベースの考え方に合わせたメニュー構成が特徴です。

  • ホーム: サイト全体のリアルタイム状況や、最近の注目すべき指標が表示
  • レポート: ユーザー属性、集客経路、イベントの概要、コンバージョンなど、必要な統計情報を確認
  • 探索(Explorer): ドラッグ&ドロップ操作で自由度の高いレポート作成や分析が可能

イベント中心で行動を検証

「イベント」として計測されるアクションは、サイト閲覧(page_view)やスクロール(scroll)、クリック(click) など。UAにおける「カテゴリ」「アクション」「ラベル」のような概念は廃止され、各イベントに紐づくパラメータで詳細なデータを追跡します。

  • 例: button_click というイベントを用意し、どのボタンがクリックされたかは button_name パラメータで判別

データの見方と分析能力

GA4で重要なのは、「ユーザーパス(ユーザーがサイト内やアプリ内で取る行動の流れ)をいかに可視化できるか」という視点です。レポート画面では、コンバージョンに至る過程や主要イベントの発生頻度などを把握しやすくなっており、ユーザーがサイト内でどのような動きをしているのかを総合的に理解できます。

  • パス解析 (Path Analysis) を使えば、ユーザーがサイト内でたどった経路を可視化可能
  • ファネル解析 (Funnel Analysis) で、フォーム送信や購入までのステップごとの離脱率を追える

4. GA4の設定手順

ここからは、実際にGA4を導入する具体的な手順を説明します。

Google Analyticsアカウントにログイン

  1. ログイン
    analytics.google.com にアクセスし、Googleアカウントでログインします。
    すでにUniversal Analytics(UA)が設定されている場合も、同じアカウントから新たにGA4プロパティを作成可能です。

新規アカウントおよびプロパティの作成

  1. 管理画面を開く
    左下の歯車アイコンをクリックして「管理」画面を開きます。
  2. アカウントの作成
    「アカウント設定」列で「+作成」ボタンをクリックします。
    • アカウント名を入力します(例: My Website Analytics)。
    • データ共有設定を確認し、必要なオプションを選択してください。
  3. プロパティの作成
    「プロパティ設定」列で「+作成」ボタンをクリックし、以下を設定します。
    • プロパティ名: サイト名やプロジェクト名を入力(例: My Website)。
    • タイムゾーン: 使用している地域のタイムゾーンを選択(例: 日本時間)。
    • 通貨: 表示する通貨単位を選択(例: 日本円)。
      高度なオプションが必要な場合は「高度なオプションを表示」をクリックし、UAプロパティを有効化する設定を行います。
  4. ビジネス情報の設定
    収集するデータの使用目的やビジネスカテゴリを選択してプロパティの作成を完了します。

トラッキングIDの取得とサイトへの追加方法

  1. 測定IDの確認
    プロパティ作成後、「データストリーム」を設定する画面に移ります。ウェブサイトを選択し、URLを入力してデータストリームを作成すると、測定ID(例: G-XXXXXXXXXX)が発行されます。
  2. コードの埋め込み
    測定IDを取得したら、次の方法でトラッキングコードをサイトに追加します:
    • GOLD THEMEの場合
      WordPress管理画面の「テーマ設定」→「一般」→「外部サービスタブ」のGoogleアカウント設定欄にGA4の測定IDを入力します。
    • HTMLに直接埋め込む場合
      GA4のスクリプトタグを <head> タグ内に貼り付けます。コードは管理画面でコピーできます。
    • CMSを利用する場合
      WordPressなどを使用している場合、テーマのヘッダー部分にタグを追加するか、専用のプラグイン(例: Site Kit by Google)を利用するのが便利です。

Google Tag Managerを使用したタグ管理

  1. GTMでの設定
    Google Tag Manager にアクセスして、新しいコンテナを作成します。
    • 「新しいタグ」を作成し、タグタイプで「GA4 設定タグ」を選択します。
    • 測定IDを入力し、タグ名をわかりやすく命名します(例: GA4 All Pages)。
  2. トリガー設定
    トリガーに「すべてのページ」を設定します。
  3. 公開
    設定が完了したら、変更内容を公開します。これでGTMを介して全ページにGA4タグが適用されます。
  4. イベント計測
    クリックやフォーム送信など特定のイベントを計測したい場合は、「イベントタグ」を作成してトリガーを設定することで、詳細なデータを取得できます。

5. GA4の使い方ガイド

設定が完了したら、早速GA4の画面を開き、重要なレポートを確認してみましょう。

重要なレポートの入手方法

  • レポート > ホーム
    サイト全体のアクセス概況がひと目で分かります。リアルタイムユーザー数、人気のページ、トラフィックソースなどが表示され、最近の傾向把握に役立ちます。
  • レポート > ライフサイクル
    ユーザーがどのチャネルから来訪し、サイト内で何をしたか、コンバージョンがどのくらい発生しているかを可視化できます。
  • レポート > ユーザー
    ユーザー属性(地域・年齢層・デバイスなど)の概要を確認可能です。

フィルタリングの使い方とレポートのカスタマイズ

GA4では、レポート画面の上部などにフィルタリング機能が用意されています。特定のページや特定のイベントだけを抽出して分析したい場合に活用しましょう。

  • ページパスでフィルタ: 特定のブログ記事やカテゴリーページのアクセス動向を知る
  • イベント名でフィルタ: purchaseadd_to_cart など、コンバージョンに近いイベントの発生状況を把握

また、GA4には「探索 (Explorer)」という強力な分析ツールがあります。自分好みのディメンションや指標を自由に組み合わせてレポートを作成できるため、要件に応じたオリジナル分析に挑戦しましょう。

緊急対応のための見方と検証フロー

サイトのトラフィック急増や異常なアクセスがあった場合、GA4のリアルタイムレポートを活用すると便利です。

  • リアルタイム > ユーザー数: 突発的なアクセス集中が起こっていないかを確認
  • イベントログ: 直近30分間に発生したイベントを把握し、不正アクセスや障害の兆候を調べる

もしアクセス数が不自然に跳ね上がっている場合、スパムトラフィックボットアクセスの可能性も考慮する必要があります。IPアドレスやリファラ情報をチェックしたり、フィルタリングイベント除外の設定を行って対策を打つことが可能です。

6. 結論

GA4のデータ分析で実現できるサイトの成長

GA4を使いこなすことで、より立体的なユーザー行動の解析が可能になります。デバイスを跨いだユーザーの動きや、ページビューだけにとどまらないイベントデータの蓄積は、サイトのUI/UX改善や商品ページの最適化など、サイト成長のヒントを数多く提供してくれます。

初心者が実践しやすいインターフェース

UAに慣れた方にとっては、最初はやや取り付きづらいかもしれません。しかし、GA4のインターフェースはイベントドリブンの考え方が理解しやすいデザインとなっており、慣れてしまえば使い勝手は良好です。探索 (Explorer) のような自由度の高い分析機能も備わっているため、初心者から上級者まで幅広く対応できます。

レポートの利用という指針

最終的には、GA4上で得られるデータをどのように活用するかが鍵となります。レポートを眺めるだけではなく、以下のようなサイクルを回すことを意識しましょう。

  1. アクセス状況の把握: ユーザー数、流入経路、コンバージョン
  2. 問題点の洗い出し: 離脱が多いページ、コンバージョン率が低いシナリオ
  3. サイト改善施策: デザインや導線の変更、コンテンツのブラッシュアップ
  4. 改善結果の評価: 再度GA4でデータを確認し、効果を検証

このPDCAサイクルを回すことで、GA4が長期的なサイトの成長エンジンとなり得ます。

まとめ

  1. 導入文: アクセス解析の重要性と、UAからGA4への移行理由
  2. GA4とUAの違い: イベント中心の解析モデル、クロスデバイストラッキングの優位性
  3. GA4のインターフェース: 新UIとイベントドリブンの考え方
  4. GA4の設定手順: プロパティ作成、タグ設置、GTM活用で効率化
  5. GA4の使い方ガイド: レポートやフィルタリング、緊急時のリアルタイム監視
  6. 結論: GA4でより深いデータ分析が可能になり、サイト改善を加速できる

GA4へスムーズに移行し、イベントドリブンのデータ分析に取り組めば、サイト運営の精度を格段に高めることができます。操作に慣れるまでは多少時間がかかるかもしれませんが、ぜひ少しずつ各種レポートを活用して、結果につなげてください。データをもとにした施策を重ねていけば、あなたのサイトはさらにユーザーにとって魅力的で使いやすい場所へと進化していくでしょう。

この記事の著者

斉藤 陽介

WEBデベロッパー 斉藤 陽介 WEBサイト制作に役立つ記事や、サイト運営のノウハウなどを執筆。WEBマーケティングの分野でも企業のアドバイザーとして広告運用にも携わる。家事が苦手な1児の父。WEBデベロッパーとして7年以上のキャリアを持つ。

WEBサイト制作に役立つ記事や、サイト運営のノウハウなどを執筆。WEBマーケティングの分野でも企業のアドバイザーとして広告運用にも携わる。家事が苦手な1児の父。WEBデベロッパーとして7年以上のキャリアを持つ。

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